Danteとはオーディオをネットワークで送るオーディオ規格です。
オーディオを各マシンに送るため、キャノンケーブルやそれぞれのケーブルをお互いに接続し合わないといけないので、沢山ケーブルが必要になってきます。
これを全てLANケーブルで統一し、Dante専用のLANハブに集約します。
こうすることで、専用の同じネットワーク内でデジタル音声データの伝送が可能になるというのが、Danteの特徴です。
元々、オーストラリアのAudinate社が開発した規格で、ライセンス契約を締結した企業がDante規格付きの製品を開発できます。
とあるメディアによると、様々な企業がDante規格を自社製品に採用し、200社以上がライセンス契約をしているらしいです。
Danteのケーブルについて
前記で記述した通り、Danteの接続ではキャノンやBNC、オプティカル等のケーブルではなく。
家電量販店で売ってるようなLANケーブルで伝送ができるので、ケーブル自体のコスパにも優れています。
Danteの特徴
実際、Danteにはイーサネット上に音声信号を流すネットワークオーディオ規格になります。
データのやり取りは基本LANケーブル、分岐はスイッチングハブを使用します。
専用のソフトを使用すると、PCのLAN端子を仮想オーディオインターフェースとしてDanteネットワークに追加ができる。
最大で96khzまでの伝送で、汎用の規格なので回線速度によってチャンネル数が変化する
デジタル音声でのやり取りなので音質の劣化が理論上はない。
Danteの伝送できるチャンネル数
Danteは接続の回線速度と送るデータのサンプルレートによって伝送できるチャンネル数が異なります。
光またはLANケーブルを用いた、ギガビットイーサネットリンク(1Gbps)につき48kのデータは512チャンネルまで。
96kのデータについては48kの半分、256チャンネルまで送ることができます。
実際、規定のチャンネルよりも多い数の音声チャンネルを送ることはできるかもしれませんが、通信帯域を使用するので基本的には難しいでしょう。
ただ、1Gbpsの回線速度だと送れる上限を超える場合は回線速度を10Gbpsにグレードアップさせることで、安定した伝送が可能になります。
リアルタイムでやり取りするPAやレコーディングだと、回線速度によるレイテンシー(遅延)が大きく発生していたら仕事にならないので余裕を持ったチャンネル数で活用することが重要です。
96k(hz)32bitを256チャンネル使用した場合の帯域幅 | 96000×32×256=786,432,000(bps) |
48k(hz)32bitを512チャンネル使用した場合の帯域幅 | 48000×32×512=786,432,000(bps) |
上記の786,432.000をGbpsに置き換えると、、、0.787Gbpsになります。(通信帯域幅が1Gbpsの場合は余裕がある)
※帯域幅とは、事実上の通信速度上限になります。これが大きくなるとその分データのやり取りが一気に多くできます。
つまり、1Gbpsの帯域幅より10Gbpsの帯域幅の方が多くやり取りができるという事です。
Danteのレイテンシー設定や、音声データ以外のメタデータ等ファイルに対して音声以外のデータ量を考慮すると、上記の0.787Gbpsよりも多少帯域幅が上下します。
例えばレイテンシーを極限まで下げて、低遅延で伝送する場合はその分負荷がかかるので、帯域幅ギリギリの戦いになると思います。
状況によっては不安定になる可能性もある為、余裕を持ったチャンネル数や設定を考える必要があります。